kazki//okadaの備忘録

kazki//okadaの個人的な見解やレビューなどを垂れ流します。

「明智光秀放浪記」重野なおき

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信長の忍びの著者、重野なおきさんのスピンオフ的な作品。全1巻。本能寺の変織田信長を討った明智光秀の青年期から信長に仕えるまでを描いた作品。史実に基づいたストーリー。かわいい絵柄でギャグテイストが強い4コマ形式。そのかわいさ、ポップさが余計に戦国時代を生きた人々の壮絶な人生を引き立たせる。紙上のかわいいキャラクターたちに迫りくる恐ろしい運命を思うと目頭が熱くなる。凄惨な時代を生き抜く人々の人生を活字とは違った形で感じることができる。個人的に明智光秀という武将は昔から好きなので余計に切なくなる。知能が高く、心優しく、そして報われない明智光秀というイメージに更に小さなエピソードから人間的なものを感じギャグ漫画なのに本当に胸が熱くなる。楽しく明るいやりとりをしていたキャラクターが討死する場面の描き方がすごいと思う。最近の凄惨さを前面に押し出した漫画の所謂トラウマシーンみたいなものよりよほど凄惨さを感じる。グロとかじゃなく人生の恐ろしさというか。そして、鬼気迫るものを感じる。それは重野さんの技術でもあるかもしれないけど散っていった武将たちの力もあるかもしれない。

明智光秀からは学ぶことが多い。苦労人、頭脳明晰、人格者であるというイメージの光秀。才能を発揮し、出世していくも日本史の中でも一番有名な謀反人となってしまうという結末。三日天下と言われるほどの悲しい結末。光秀の選択というより運命に飲み込まれたという印象を持たざるを得ない。そのようなうねりに飲まれることもあるだろうが、それに対するもがきも既に予定されたものの一つになっていることもあるだろうが、自分も今自分が置かれた環境で最善を尽くして生きていきたい。それもすでに決められた選択なのかもしれないけど、それを恨まず努力を続けたい。です。

「五時間目の戦争」優

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全4巻。ディストピア系のSF作品。いわゆるセカイ系にカテゴライズされる作品だと思う。近未来要素が少ない田舎の舞台設定で、ぼくらの、とかに近い世界観。キャラクターや絵柄もかわいいので入りやすい。内容は進むにつれて割とがっつりSF。戦争要素、人間ドラマが中心にある。もう一つの地球、残された唯一の人類などトラディショナルなセカイ系のSF感。割と見たことあるような雰囲気もあるけど好きだった。日常や常識に一石投じるような作品、好きです。終盤はかなり駆け足な印象。一人一人ゆっくり描いていたのにダイジェストみたいな感じで人が死んでいく。世界観の説明もかなり要約されている気がする。理解しやすいけど、前巻までのあらすじのような味気なさも少し感じる。巻数の問題とかあったのかななんて邪推。個人的に好きな暗いハッピーエンド(?)というか明るいバッドエンドというか、状況は暗いけど心情的に切ないけど明るいみたいなの好き。状況より心的状態こそ幸福に強く関連すると考えているのだなと自覚させてられる。絵柄もかわいいしセカイ系やSF好きならおすすめです。ガチの批判的なSFファンには物足りないかもだけど。

五時間目の戦争 全4巻セット

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  • メディア: セット買い

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」庵野秀明

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TVアニメシリーズで大ヒットしたエヴァンゲリオンのリメイク作品。使徒(でかいばけものみたいなやつ)のデザインなど多少の変更はあるものの内容はほぼ同じだと思われる。TVシリーズの頭から立方体の使徒を殲滅するヤシマ作戦のところまでを一本の映画にしている。作画やCGなどパワーアップしている。昔の作品も個人的には問題なく見れたし本作こそ見るべきだとはそこまで思わないが見る価値は十分にある。作画や映像的な作品価値もあるとは思うけど、自分は話の内容がやはり好き。本作までの内容は特別な思い入れはないけど、中盤終盤にかけてとても好きなので楽しみ。認識論や実践倫理についてつよく関係する内容なので面白い。本作内ではそこまでそういう部分に触れてはいないと思うが。深く考えてみる人にはいろいろわかるかもしれないけど。いろいストーリーが省略されてる部分もあるけどやはり面白いなと思った。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 特装版 [DVD]

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  • 発売日: 2008/04/25
  • メディア: DVD

「緑肥を使いこなす」橋爪健

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緑肥の基本について書かれた本。緑肥の基本的な知識、具体的な種類毎の使い方、播種期やすきこみ方、具体的な実践例などが書いてある。基本の部分を理解した上で、実際に使う時にリファレンス的に使うのがよい。

緑肥を使いこなす―上手な選び方・使い方

緑肥を使いこなす―上手な選び方・使い方

  • 作者:橋爪 健
  • 発売日: 2007/10/01
  • メディア: 単行本

「Wilderness Time」In the Branches

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きれいなギターアンビエントの音源。美しいコードと浮遊感のある音色。これぞギターアンビエントという音源。とても美しいし心地よい音源なのだけど少し独自性に欠ける部分もある。と、個人的に感じた。疲れた時にとてもいいと思う。ギターアンビエント聴きたいな、と明確に思う時、この音源はぴったりはまるとおもう。

「なんで生きてるかわからない人 和泉澄25歳」あぬ

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全2巻。タイトルに魅力を感じ購入。フリーターの女性の日常の悩みを描いた作品。自分がうつ病だった時を思い出すくらい悩みの描写がリアル。陰惨さだけを追い求めたグロ作品とは一線を画した描写。素晴らしい。グッとくる。中盤から終盤にかけて、何か解決したわけじゃないけど少しだけ光のようなものが見えてくるのもすごくいいと思う。展開はまとまっていてインパクトとしては序盤に比べて少ないかもしれないけど、そこも含めてリアルな感じがする。主人公も魅力的。絵柄も個人的に好き。ちょっとした問題が大きな問題に感じる感覚、懐かしさすら感じる。うっすら希望を感じる瞬間を思い出させてくれるいい漫画でした。すごくいい。よかった。この感覚、というか、昔もっていた、この主人公のような感覚、絶対戻ってきてほしくないけど、忘れちゃいけないし忘れたくないなと思いました。

「0%」青葉市子

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弾き語りアーティスト青葉市子さんのアルバム「0」の曲目のライブアルバム。ライブ盤とは思えない歌とギター演奏のクオリティ。すげぇな、となる。音質もよくライブの空気感とクリアさがちゃんと同居している。弾き語りのライブ音源としては理想的なのではないでしょうか。弾き語りライブみながら飲酒するの好きな方などは、この音源を聴きながら飲んでみるのもいいんじゃないでしょうか。

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