kazki//okadaの備忘録

kazki//okadaの個人的な見解やレビューなどを垂れ流します。

漫画

「と、ある日のすごくふしぎ」宮崎夏次系

全一巻。宮崎夏次系さんの短編集。とても短いSFショートストーリー集。なるほど、読み終わって、SFというのはすごくふしぎの略だったのか、と。サイエンスフィクションはすごくふしぎなもの。すごく短いので全体的にさらっとしているがテイストは宮崎夏次系…

「NHKにようこそ!」滝本竜彦/大岩ケンヂ

全8巻。ひきこもりの主人公が1人の少女と出会い成長(?)していく物語。アニメ化もしているが漫画の方と内容は結構違う。漫画の方が攻めた内容。アニメの方が盛り上がりやすくわかりやすいが、主人公のダメさ、話の救いのなさ、重みなどは漫画の方に軍配が上が…

「カイキドロップ」押切蓮介

押切蓮介さんの謎の本。押切蓮介さんの短編漫画、絵日記的なもの、対談、文章、他の漫画家さんの漫画や文章、そして、押切さんの作った音楽のCDがついていたり、総合エンタメ作品。参加してる漫画家さんも清野とおるさん、見ル野栄司さんなど尖った面子。収…

「アインシュタイン」犬上博史/山本キクオー

物理学者アインシュタインの生涯を大まかに描いた学習漫画的なコミック。特殊相対性理論、一般相対性理論、平和活動についても触れられている。 読み返さずに雑に捉えて覚えられたところをまとめてみたい。 特殊相対性理論について ・光の速さは一定 ・E=mc2…

「働かざる者たち」サレンダー橋本

全一巻。ニートの話などではなく、社会人2年目の働くことについて悩む主人公と会社において仕事をしない人々を描いた作品。ギャグ漫画のような雰囲気はあるがなかなか深みがあり重みがある。働くことについて、日常の受け入れ方について、大きなことを言えば…

「音楽と漫画」大橋裕之

大橋裕之さんの商業デビュー作品。だったはず。本当に素晴らしい漫画家さん。音楽、山、ラーメン、漫画の4つの短編作品が収録されている。全て素晴らしいが音楽がやはり素晴らしい。ロックのもつ原始的な魅力が詰まった作品。山、ラーメン、漫画もゆるゆるな…

「ねこぢるだんご」ねこぢる

ねこぢるさんの短編集。かわいい絵柄とハードコアな内容、グロめの描写は相変わらず。近頃のかわいい絵柄で重い内容とは別の質のもの。もっとパンク寄りで心理的な重さはなく、さらっとしていて、それでいて本質を突くような感じ。こちらの短編集はアニメね…

「坊主DAYS」杜康潤

実家が臨済宗の寺である作者のエッセイ漫画。臨済宗について、禅について、住職である兄が住職になるまでのことが書いてある。個人的に曹洞宗が気になっていたので近い禅宗である臨済宗の話は非常に面白かった。あと現在の僧侶について少し知ることができた…

「さよならタマちゃん」武田一義

全1巻。35歳の漫画家アシの作者が精巣腫瘍という癌にかかって回復するまでの話。癌という病気、闘病する人々の様子、漫画家という夢を追う生き方、生活、家族、いろいろなことを考えるきっかけをくれる作品。決して他人事ではない。デフォルメされたかわいい…

「なぜ東堂院聖也16歳は彼女が出来ないのか?」内乃秋也×茂木完田

全8巻。タイトルから非常にしょーもないギャグ漫画かと思われるかもしれないが意外にもそうではない。たしかにギャグ漫画ではあるが割としっかりと人間を描いている。人間を描いているというか思春期の男子のダメな部分を丁寧に描いている。主人公のダメな部…

「おむすびの転がる町」panpanya

panpanya先生の短編集。期待をまったく裏切らない。本当に欲しかったものを届けてくれる。かわいくて不思議で、やはり相対性理論的なつげ義春。悪い言い方をすれば予想をまったく覆さない。求めてるものをくれるのでまったく不満はないが人によっては物足り…

「制服魔法みどりちゃん」水あさと

水あさとさんの制服を着ると魔法が使えるようになる女の子の話を集めた短編集。全1巻。かなりしょーもないがそこがいい。ギャグも水あさとさんらしい感じ。個人的には細部にこだわった微エロ表現に感心した。下品にならず、かわいい要素を全面にだしつつ、実…

「禁じられた遊び」古屋兎丸

古屋兎丸さんの短編集。いろいろなタイプのSFがあって面白い。いわゆる中二病のような空気が漂っていて心地よく読める。少し昭和のホラー漫画のような感じもある。絵柄含め。こういう方向に研ぎ澄ましていく作品、見習いたいと思います。媚びたり小洒落たり…

「おばけのおやつ」押切蓮介

押切蓮介さんの短編集。90年代の昔の作品から書き下ろしまで収録されている。ギャグホラー漫画。勢いがやばいいい作品が収録されている。初期の作品はシュールな伊藤潤二のような作品。伊藤潤二さん自体シュールですが。シリアスもギャグもエッセイもみんな…

「明智光秀放浪記」重野なおき

信長の忍びの著者、重野なおきさんのスピンオフ的な作品。全1巻。本能寺の変で織田信長を討った明智光秀の青年期から信長に仕えるまでを描いた作品。史実に基づいたストーリー。かわいい絵柄でギャグテイストが強い4コマ形式。そのかわいさ、ポップさが余計…

「五時間目の戦争」優

全4巻。ディストピア系のSF作品。いわゆるセカイ系にカテゴライズされる作品だと思う。近未来要素が少ない田舎の舞台設定で、ぼくらの、とかに近い世界観。キャラクターや絵柄もかわいいので入りやすい。内容は進むにつれて割とがっつりSF。戦争要素、人間ド…

「なんで生きてるかわからない人 和泉澄25歳」あぬ

全2巻。タイトルに魅力を感じ購入。フリーターの女性の日常の悩みを描いた作品。自分がうつ病だった時を思い出すくらい悩みの描写がリアル。陰惨さだけを追い求めたグロ作品とは一線を画した描写。素晴らしい。グッとくる。中盤から終盤にかけて、何か解決し…

「マサシ!!うしろだ!!」押切蓮介

押切蓮介さんのホラーギャグ短編集。押切さんのおばけギャグが炸裂している。実にしょーもない最高の作品。くだらなくてクスッと笑える。気合の入った押切蓮介作品最高に好きですが押切さんのこういう作品も好きだなと改めて思う。シュールなセンスがキレキ…

「敏腕編集!インコさん」見ル野栄司

漫画の編集者に苦しめられる漫画家を描いたギャグ漫画。恐ろしい編集インコさんがむちゃくちゃやる作品。むちゃくちゃといっても割と本当にありそうなむちゃくちゃさなのが恐ろしい。実際こういう人がいるのかもしれません。作者さんはもしかしたらこういう…

「蟹に誘われて」panpanya

panpanya先生の短編集。これもこれまで紹介した作品同様素晴らしい。相対性理論なつげ義春。前も同じことを書いたが作品毎の特色は大きくないので、一つ好きだったら全部好きだと思う。その逆も言えるけど。私は全部好き。どの作品も素敵なので、どれからお…

「枕魚」panpanya

panpanya先生の短編集。すごく好き。作品毎違いが大きくあるわけではないが安定してどれも凄くいい。どの話が好きかでどの作品が好きか変わると思うがバランスよくどれもいいのでどれもおすすめ。つげ義春の漫画でどれがいいか、というのに近いかも。個人的…

「一人交換日記2」永田カビ

永田カビさんのエッセイ漫画。一人交換日記の続きであり、現実逃避してたらボロボロになった話の前の話。暗いところにいるからこそ希望の光が見えることもあるということを思い出させてくれる作品。爽やかに力強く示される希望の光にはリアリティを感じるこ…

「ブッダ」手塚治虫

手塚治虫のブッダ文庫版。仏教を開いた釈迦族の王子ゴータマ・シッタルダの生涯を描いた作品。原典からの改編は多々あるようだが大まかにブッダの生涯や思想を知ることができる。仏教や哲学、宗教に興味を持つにはすごくよい作品ではないかと思います。話も…

「カラスヤサトシのでかけモン」カラスヤサトシ

漫画家カラスヤサトシさんが実在する駅を選び、その駅周辺で街歩きするエッセイ漫画。自分の好きなカラスヤさんカラーはありますが全体的にあっさりめ。街も目的があっていくわけではないので見所を紹介する感じではなく純粋な街歩き。やはりあっさりめ。面…

「最終兵器彼女」高橋しん

全7巻。近未来SFになるのかな?近未来というには未来感がないかも。所謂セカイ系にカテゴライズされる作品。人間、戦争、生命、愛、恋、性などいろいろなものをバランス良く描いていると思う。終盤のディストピアっぽい雰囲気もいいな、と思う。余計なものを…

「りとる・けいおす」涼川りん

涼川りんさんの作品。完全版は全1巻。 かなり尖ったシュール系ギャグ漫画。画像の表紙の絵柄と中身の絵柄は全く違う。かなりデフォルメされたキュートでパンクな絵柄。内容も尖っている。ちょっと苺ましまろに近い雰囲気。もっと下品な感じ、いい意味で。た…

「どげせん」板垣恵介&RIN

全3巻。土下座の漫画。高圧的かつ攻撃的な土下座の極意を語る漫画。土下座はこんなにも強いのか、と驚く作品。そして、謎の説得力。あとは、突き抜けたくだらなさとそれに全力を尽くすようなアツさ。謝罪の極意を知るとともにあまりのアホらしさにテンション…

「変ゼミ」TAGRO

必読の全11巻。常識や偏見に捕われることなく他者や社会、そして何より自分自身に向き合うことの重要性と愉快さを教えてくれる名著。読みはじめはふざけているように思われるかもしれないが、本当に啓蒙書といってもいいくらい内容がいい。 変態について研究…

「よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話」いしいさや

前回記事の作品と近いものになってしまいますが、こちらもエホバの証人二世のいしいさやさんの半生を描いた作品。 こちらの作品は子供の頃からずっとエホバ二世として育ち、そこから離れるまで、そして、離れた直後の印象を描いたもの。こちらもやはり、信仰…

「カルト宗教信じてました」たもさん

親がエホバの証人に入り子供の頃からエホバの証人として生きてきた方のエッセイ漫画。子供の頃、親がエホバの証人に入ってから、本人がエホバの証人の信仰を捨てるまでの人生を描いた作品。 エホバの証人二世でエホバの証人を抜けるまでを描いた、いしいさや…