kazki//okadaの備忘録

kazki//okadaの個人的な見解やレビューなどを垂れ流します。

「OSEANS」ジャック・ペラン

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フランスのドキュメンタリー映画。映像が本当にきれい。きれいなので若干の胡散臭さがあるがやはりきれい。現実との乖離は若干感じる。ちょっと演出過剰な感じもする。でもきれいだからいいなーと思う。撮影された生き物たちもかわいかったりおもしろかったり、素敵な生き物ばかり。すごくいい。被写体がすごくいい。被写体がいいと思わせるのは監督の力なのかもしれないけど。

ここからは偏見と個人的な批判になるのだけど、全体的に演出過剰な気がする。伝えたいであろうことはなんとなく伝わってくるし、その内容も大切なことなのだと思うのだけど、伝え方に好感が持てない。本作が大切なことを考えるきっかけになっているとは思うので評価もするし、ありがたいとは思う。しかし、監督に好感が持てない。本当に勝手な印象を持って申し訳ないのだけど自己陶酔してるように感じてしまう。漁業が海洋生物を傷つけていることは間違いないし、そのことを世に知らしめるのは大切なことだと思う。たしかに目の前の苦しんでいる海洋生物を助けることより、それを世に知らしめ多くの人の考えに訴えかける方が、より多くの海洋生物を救うことにつながるかもしれない。ただ伝えるためのその映像がわざとらしすぎると、目の前で生き物が苦しんでいるのにそんなフィクションみたいな映像とって何してたの?って気分になります。アングルとか演出とか気にして、わざとそういう状況作ってない?と疑いたくなります。それ以外の部分も全体的に演出がうるさい。やりすぎな気がする。

あとこれも偏見に満ちている意見で申し訳ないのだけど、わたしたち人間が海洋生物を守っていかねばならない、という類のメッセージから人間の思い上がり、傲慢を感じてしまう。自然を支配しコントロールするという潜在意識のようなものを感じる。自然の中で自然の恩恵に感謝しながら自然に生かしてもらう、という感覚をもつ人間からするとあまりいい印象は受けない。守ってやる、保護してやる、その前になるべく余計なことをしない方が大切なのでは?と感じてしまう。自分が何かしているわけではないし、偉そうなことを言える身分ではありませんが、なにか突きつけられる感じがあると、こういう気持ちにさせられる。こう語ることで私もまた同じことをしているのですが。言い訳がましいですがあくまでも主観的な意見です。他にも色々本筋とは関係ないところで気になるところがたくさんありました。

ただ!映像の美しさ、被写体である海洋生物たちの素晴らしさ、これはすごく好きでした!あと、いろいろ考えるきっかけをくれるという意味で本当にいい作品だと思います。みてよかったなーと本当に思います。

オーシャンズ(吹替版)

オーシャンズ(吹替版)