kazki//okadaの備忘録

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「ミスミソウ」押切蓮介

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押切蓮介さんの作品。全2巻。田舎に引っ越してきた主人公がイジメを受け家族を焼き殺され、そして、復讐していくという物語。描写が全体的に美しい。雪景色と絶望がうまくマッチングしてすごく美しい作品になっている。主人公が青い炎のように美しく儚く描かれている。チープな表現だけどほんとそんな感じです。個人的に1人残らず報いを受けるところが本当にすっきりする。幽霊は出ないけどホラー作品にカテゴライズされたりする。幽霊より怖いかも。馬鹿な奴がいるだけで世界は簡単に壊れるというのが本当に恐ろしい。本当に好きな作品だけど読後感はずっしりくるものがある。最後のシーンが本当に切ない。日本の古い文学のラストと近い美しさや寂寥感がある。映画化作品はそこが別のシーンに入れ替えられていて、そのシーンが唯一好きじゃなかったシーンだったので、そこは残念だった。その話は置いておいて、押切蓮介さんの作品の中でもすごく完成された美しさがある作品です。定期的に読み返してしまう。蛇足だが、押切さん作品のヒロイン、全員かわいい。そして、皆タイプが似てる。こんな感じの人いたのかな、なんて思ってしまいます。

ミスミソウ 完全版(上) (アクションコミックス)

ミスミソウ 完全版(上) (アクションコミックス)