必読の全11巻。常識や偏見に捕われることなく他者や社会、そして何より自分自身に向き合うことの重要性と愉快さを教えてくれる名著。読みはじめはふざけているように思われるかもしれないが、本当に啓蒙書といってもいいくらい内容がいい。
変態について研究するゼミが舞台の作品。そこでの人間模様ではなく、あくまでその研究内容や雑談の中で交わされる日常的な問題が作品の中心を構成している。もちろんドラマとしての側面やキャラクターの魅力も評価しているが。
本当に毎話、なるほど、だったり、そういうことか、だったり、気付きや新しい観点など成長を与えてくれる作品。グッとくるフレーズが散りばめられている。そして、名著にありがちな深く読み込むと素晴らしい、というのではなく、本当にわかりやすく、まっすぐ言葉になっている。哲学的なことや根源的な話はわかりませんー、という人にもおすすめです。下ネタは嫌いだし、それだけで冷静でいられなくなる人は読むの無理かも。