哲学博士中島義道さんのエッセイ。非常に読みやすく内容がしっかり伝わってくるのが素晴らしい。あげている10タイプの人びとは誰がどう考えてもぶん殴りたくなるようなクソ人間ではなく、一見善人だけど無自覚で思慮が浅く同調圧力をもって人を裁くような人びとをあげている。自分の言葉でいうと、考えない人、見えてない人。考えたことない人は仕方ないと思う。だから嫌いじゃない。考えようとしない人が一番嫌いかも。自分がそうならないためにもこの本は戒めとなる。この本が特別というわけではなく中島義道さんの本の多くはそうである。この本は考える人の助けとなる、というよりは考えたことない人が考えるきっかけになる、という気がする。だからこそ多くの人に読んでほしいなと思う。
- 作者:義道, 中島
- 発売日: 2008/08/28
- メディア: 文庫