- 作者:豊和, 久保田
- 発売日: 2008/12/01
- メディア: 単行本
農事暦に合わせて畑の一年の流れを紹介する著作。大規模工業農業ではない形の自然に沿った農業の一年が季節の知らせとともに紹介されている。暦や花、生き物の動きと合わせて動く農業のあり方は美しいなと感じた。具体的な堆肥の作り方や作業についても載っている。作物毎の作り方など教科書的なものではないが素敵な知識が沢山のっている。
以下、メモ。
畑仕事の十二カ月
旧暦に合わせて農事暦は動く
季節の目印をみながら動く
古新聞マルチ
定植について
・雨の日には植えない
・午後、特に夕方植えない
・風の強い日は植えない
土にとってよくない堆肥
・塩が多い
・未完熟堆肥
・動物性堆肥
7月中に除草しないと翌年苦労する
種がある雑草はマルチに使ってはいけない
月の満ち欠けに合わせて作業する
腐葉土作りは広葉樹がいい
連作障害対策に麦や菜種の間作
冬は霜柱対策にマルチング。ビニールマルチである必要はなく、わら、落ち葉、干し草、ピートモスなどでよい。
腐葉土の作り方
広葉樹の落ち葉を堆積し発酵させる。
広葉樹の落ち葉を集めて、米ぬか又は油粕をのせるのを繰り返し何層かにする。水をかける。日当りのいいとこにおく。
有機農業は森の土を目指す
堆肥原料
落ち葉、植木剪定くず、おがくず、籾殻、わら、刈り草、生ゴミ、野菜くず、残渣、畜糞
堆肥の作り方
1、コンパネ4枚で日当たり水捌けの良い所に木枠を作る。
2、一番下に木の枝など荒い素材を置く。
3、その上に炭素の多い素材(おがくず、落ち葉、わら)
4、その上に窒素の多い素材(畜糞、青草、おから、ぬか、生ゴミ)
5、交互に3.4を積んで踏み固め、枠の底から水が出るくらい水をかける。
6、上にビニールシートがむしろを被せ、風で飛ばないように石を乗せる。
7、10日ほどで一回目の切返し。
8、さらに10日ほどで二回目の切返し。
9、さらに10日ほどで三回目の切返し。
10、このあと二週間ほどでミミズやダンゴムシがきていれば完成。
堆肥が難しい場合、ぼかし肥料、緑肥もよい。