kazki//okadaの備忘録

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「Lamentations」William Basinski

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アンビエントの巨匠と言われるWilliam Basinskiの新譜。新譜といっても聴き始めたのは随分前なので出たばっかりというわけではない。そもそもこのレビューブログが何回も聴いてとりあえず味わい尽くしたかな?という感覚になってから記事にしてるので最新のものでも数週間とかそれくらいラグがある。話は逸れたが本作は一言で無理やり表すならミニマルダークアンビエントという感じ。そこまでダークでもないけど神々しい暗さで覆われている。実に美しい。飽和感のある暗い霧のようなフレーズが反復され没入感が味わえる。ゆるーいトランス状態に誘ってくれるのはこの反復のおかげかもしれない。William Basinskiの他の作品に比べても聴く合法ドラッグのような印象が強い。晴れの日に聴いても世界の終末の直前の美しい昼下がりみたいな気分になる。どういう意図で作られたかわからないけど。農作業中に聴いていたのだけどすごくよかった。滅びゆく世界で苗を植え続ける人みたいな中二病全開な世界を味わえた。さいこー。いえーい。