kazki//okadaの備忘録

kazki//okadaの個人的な見解やレビューなどを垂れ流します。

「3020」Suiseinoboaz

f:id:kazki_okada:20210101123709j:image

Suiseinoboazの新しいアルバム。素晴らしい。前作をさらに深く掘り下げたような作品。ロックのもつ勢いや疾走感というものよりも熱く迸るような言葉に力を注いだ作品のように思われる。近年あまり聴くことがない血が通った言葉。死を見つめ生きることに向き合った人間から発せられる音楽なんじゃないかなと感じた。これはただのエンターテイメントではなくドキュメンタリーだと思う。楽しむためだけの音楽ではなく届けようとする意志を感じさせる音楽だ。Suiseinoboazさんは1stアルバムからずっと聴いていたけど特にliquid rainbow以降、本当に自分にとって唯一無二のバンドだと感じている。音楽的にも素晴らしいのだけど、それ以上に言葉が熱を持って迫ってくるような感覚があって、そこが本当に素晴らしい。実際どういう精神に基づいて制作しているかはわからないけど自分にとってはそれはあまり関係なくて結果として作品がそのような印象を与えるものだったということが重要である。2021年最初の記事だけど、自分にとって本作は2020年の日本のロックにおいて最重要音源であることは間違いない。