kazki//okadaの備忘録

kazki//okadaの個人的な見解やレビューなどを垂れ流します。

「ペリリュー」武田一義

f:id:kazki_okada:20211009174347j:image

全11巻。太平洋戦争ペリリュー島の戦いについて描いた作品。絵柄はとてもかわいいが内容はしっかりとした戦争漫画。ギャップがあるからより凄まじさが出てるのか、この絵柄だから何とか読めるのか。登場人物がよく死ぬ作品は近年多くあるけどキャラクターの命の重さが感じられる作品。かわいい絵柄ながら悲惨さや凄まじさが伝わってくる。遠い出来事のように感じるけど人々はあまり学ぶことなく繰り返すのかもしれないとここ数年の大衆の動きで感じられた。きっと皆自分には関係ないと思っているのだろう。といいつつも、思うのは大衆はどこにいるのか?と。自分の知り合いはたくさんいるけど大衆の一部として感じられる人はあまりいない。自分含め多くの人の愚かな一部分が集まり大衆を作り出してるのかもしれない。それを防ぐためにやはり価値観の多様性というものを本当に大切にしなくてはいけないと思う。今の世の中、戦時中と大して変わらないような気がする。国で一丸となって闘いましょうとなればきっと反戦運動をしてる人は非国民として扱われるだろう。ネットが発達してるからより酷いことが起こるかもしれない。トイレットペーパー買い占めに見られるように人は基本的には歴史から学ばない。個人個人は学んだとしても大衆という形を取り同じ愚かな動きを繰り返すのだろう。非国民、免罪符、踏み絵、魔女狩り、規模はわからないが同じようなことが起こっている。自分の価値観、世間の常識、大衆の動き、そういったもの全て疑って生きていくことが必要ではないでしょうか?自分も他人も基本的には歴史の中にいる間は何も知り得ない。だからこそ、価値の多様性を守ることで誰かが間違えても全員が絶望的な方向に走ることを防げると思う。自分と違う意見、みんなと違う意見はおかしいと思っても圧殺することなく生かすべきだと思う。みんなやってるからお前もやれ、というのは日本で見かける愚か極まりない行為。多数派になった時点で自分を疑うのがいいのではと思います。多様性を守るのはいろんな意見を大事にしようではなく、自分と対立する気に入らない意見を大事にしよう、とした方がいいと思う。