kazki//okadaの備忘録

kazki//okadaの個人的な見解やレビューなどを垂れ流します。

「私が嫌いな10の人びと」中島義道

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哲学博士中島義道さんのエッセイ。非常に読みやすく内容がしっかり伝わってくるのが素晴らしい。あげている10タイプの人びとは誰がどう考えてもぶん殴りたくなるようなクソ人間ではなく、一見善人だけど無自覚で思慮が浅く同調圧力をもって人を裁くような人びとをあげている。自分の言葉でいうと、考えない人、見えてない人。考えたことない人は仕方ないと思う。だから嫌いじゃない。考えようとしない人が一番嫌いかも。自分がそうならないためにもこの本は戒めとなる。この本が特別というわけではなく中島義道さんの本の多くはそうである。この本は考える人の助けとなる、というよりは考えたことない人が考えるきっかけになる、という気がする。だからこそ多くの人に読んでほしいなと思う。

私の嫌いな10の人びと (新潮文庫)

私の嫌いな10の人びと (新潮文庫)

 

「大陸のパズル」それ以染に

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日本のロックバンドそれ以染にのアルバム。イベントで共演したのですが、すごくいいバンドでした。がっつりオルタナ感があるのに独自性が高い。オルタナのバンドはオルタナですよっ!という音の使い方や音色に偏ることがある。それはそれで非常にいいのですが、少し新鮮さにかけることもある。本作はそこから一線を画した作品になっている。いや、正直にいってしまうと非常にインドっぽい。それもインド感ねらいましたー、という感じではなく、インドの最先端のオルタナってこんな感じなのかななんて思ってしまう。音色やスケールの使い方も実にいい。音だけでなく載せられている言葉も素晴らしい。現実RPGという楽曲においては本能的で素朴な独我論を展開しているように思えて共感できる。その他の楽曲もへらへら生きてるだけじゃ出てこないなーと思うような言葉が散りばめられていて好感が持てる。音楽の力も強いのですべてクリアーに入ってくるわけじゃないけど。総じてすごくいいなと思いました。余談ですが、ギターボーカルたかしくんの別のバンド、シロッコも素晴らしい。

「Hollow Knight (Original Soundtrack)」」Christopher Larkin

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ダークファンタジーアクションゲーム、ホロウナイトのオリジナルサウンドトラック。ゲーム自体のレビューでも書きましたが音楽が本当にいい。ジャンルでいえば、アンビエントエレクトロニカネオクラシカルなどにあたると思います。これが実に素晴らしいのです。ゲームをやったせいもあるかもしれませんが。いや、ゲームそのものより先に音楽の良さがぐっときたのでそうではないですね。ゲームも描かれている世界がすごくいいな、という印象からシステムやシナリオ含め本当に素晴らしいとなったのですが、音楽は最初から、おおお!となりました。

陰鬱な雰囲気もありながら壮大で実に美しい楽曲の数々。メロディも頭に入ってくる良質なものが多かった。アレンジも含めホロウナイトの暗く美しい世界を見事に彩っていました。素晴らしい。

残念な点といえば、ゲーム内で聴かれるダークアンビエントや不気味な子守唄のような音楽が収録されていなかったこと。すごくいいのに楽曲として扱われていなかったのかもしれません。そこだけは少し残念。とはいえ、素晴らしいサウンドトラックです。ゲームをやったことない人にもおすすめの音源です。

Hollow Knight (Original Soundtrack)

Hollow Knight (Original Soundtrack)

  • Christopher Larkin
  • クラシック・クロスオーバー
  • ¥1528

「流されたくて流されているの」テコの原理

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日本のロックバンド、テコの原理4枚目の音源。5曲入り21分という長さなのでe.p.という感じ。相変わらずグルパリくんのメロディセンスが光りまくりの1枚。歌のビブラートは昔より控えめ。そして歌の深みはどんどん増していく。特に最後の曲である春夏秋冬はこれまでの楽曲の中でも1番の深みを感じる。わかりやすいキャッチーなメロディという雰囲気ではないけど個人的に一番グッとくる。アレンジも後半につれての盛り上がりが素晴らしい。並べて聴くとどんどん進化しているのがわかる。好みはそれぞれだとは思うけど停滞せず前に進んでいるのが感じられる。こういうバンドが自分は好きです。ライブも素晴らしいのでたくさんの人に聴いてもらいたいバンドです。

 

※ライブ会場で販売中。詳しくはウェブで検索してください。

「Komachi」Meitei

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日本のアンビエントアーティストMeiteiさんの音源。エレクトロ寄りのアンビエント、いや、むしろアンビエント感の強いエレクトロといった方がしっくりくるかもしれません。和風の音階を使っているわけではありませんが日本的な雰囲気がすごくあります。この作品は例えるなら"日本の初夏の雨上がりの深夜"というような雰囲気。じっとりと湿気が強く空気の流れも淀んでいるのだけど月明かりのような妙な爽やかさがあります。音色自体は和を連想されるものはないのですが、環境音が日本を思わせるのかもしれません。水、蛙、風、虫、そういったものが、日本、夜、夏などを連想させるのかもしれません。しかし、それは直接的ではなくどこか婉曲的で不思議な奥ゆかしさを感じさせます。

とにかくいい音源です。聴いてみてください。夜に聴くのが断然おすすめ。

「相違/現在地」秋元修

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ジャズドラマー秋元修さんのソロ音源。ソロ音源といってもドラムソロとかではなくギター、トランペットなどKleheのメンバーが担当している。ゲストボーカルがある曲も。それも凄くいい。アルバムの統一を壊さない素晴らしさ。ジャズインプロバンド(といっていいかわかりませんが)Kleheのライブを見て激しく感動、音源が欲しいとなった時にKleheの音源はないけど、Kleheのメンバーが演奏しているのが、ということで購入。Kleheの演奏、本当に素晴らしかったのですが、こちらの音源も素晴らしい!余計な音がなく、そして、足りない音もない、本当に心地よい音源。疲れてる時、ドラムが入ってる音源聴けなかったりするのですがこちらは全然聴けちゃうのです!多分、枠を感じさせないのと、不用意な音がないからだと思います。

あと、ギターを弾くのが好きな人間としては、やはり、このギターは触れないわけにはいきません。同じイベントに出演したギタリストで一番好きかも、といっても過言ではないです。基本的な音色や音選びがまず最高なんです。基本的な音色は暖かくて柔らかく、ニューヨークのジャズギタリストのような雰囲気、そして、エフェクティブなのですが過剰な個性主張や奇を衒う感じもなく、本当に心地よい。空間の拡がりがありつつも、飽和感もある、夜の霧のような音色が多い。夜の霧の音は聴いたことありませんが。本当に素敵すぎる。無機的ではなく人間臭くもない。本当に素晴らしい音源です。最高です。Kleheの音源もほしいなと心底思います。


※ライブ会場にて購入。詳しくは秋元さんについてネット検索してみてください。

「Default Standard」Incapacitants

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バキバキでストレートなノイズ。これぞ、という感じです。脳が振動するような、そういう音。下で響かせるタイプではなく、切り裂くようなサウンド。あまり説明できません。雑な言い方をすれば、オルタナバンドのライブの最後の一番荒々しい部分を集中拡大したような作品。前菜から全部デザート、といったら失礼ですが。好き嫌いはもちろん分かれると思います。あまりうまく形容できませんがバキバキのノイズ、というのがやはり自分の中で一番しっくりきます。知的なノイズではなく野生的なノイズ。ほんとに素晴らしい。