kazki//okadaの備忘録

kazki//okadaの個人的な見解やレビューなどを垂れ流します。

DYMNAMIC ARC ULTRA/SOLID CABLE

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リペアのお店で話題に上がり試奏。音量、レンジの広さ、ハリにビビる。えっ?となりました。BELDENからMogamiに変えたとき、おおー、こっちの方が好き!となったのですが、そういう違いではなく、明確に誰が聴いても同じアンプ同じセッティングで全く違う音が出ました。リペアマンさん曰く、出てるものは削れるけど出てないものは出せない、と、まぁ当たり前のことですが、そういう面から見てもこのケーブル導入は迷うことないのかも。ただね、一般的なシールドと比べて異常に高い。良いとされるものから更に10歩くらい進んだ感じでは?値段は調べてみてください。経済的余裕があるならおすすめですよ。ほんとに。今のわたしには買えない。

「春と盆暗」熊倉献

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熊倉献さんの短編集。めちゃくちゃおもしろかったわけではないのだけど、久しぶりに自分の中に深く入ってくる作品だった。本当に不思議。名作!という感想ではなく、ああ、自分にとって世界ってこんな感じかも、自分の求めてるものってこんな感じかもってじわじわ入ってくる感じ。みんなそう思ってるならこの作品はものすごい作品だってことになる。日常に覆い隠されている頽廃的な世界の実情、みたいな。うまく表現できないけど世の中はゲロ吐きそうなほどクソみたいな仕組みで成り立っててなおかつ美しい、みたいな感じです。鬱屈して酩酊して見上げた空、みたいな漫画。何がどうってわけじゃないし、なんかやり場のないイライラがわいてくる感じあるけど自分にとってかなり特別な作品なんだと思いました。みんなそう思ってるならこの作品、この漫画家さん、本当に凄い。みんな、そう思ってないなら、自分にとってこの漫画家さん、凄い、とはいえます。よくわからないけどじわじわ入ってくるし、本当は忘れてはいけない姿勢を思い出させてくれる。定期的に読んだ方がいい作品です。

蛇足ですが、時が進みすぎて荒野になった森のベンチのコマ。全て破壊された風景が好きだったことを思い出させてくれた。

春と盆暗 (アフタヌーンKC)

春と盆暗 (アフタヌーンKC)

「心霊物件に住んじゃった」十凪高志

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十凪高志さんの体験談漫画。事故物件ではないが心霊物件だったアパートでの体験談。体験とともに法術師という気の流れなどを読む霊能者に近いような職の方の話も織り交ぜてます。法術師さんのコラムが意外と面白い。霊を現象として捉え、それに対処していく様子はオカルト系の職として今まできいたことなかったのでおもしろかったです。現象としての残留思念が人の意識に影響し健康等にも影響するなど雑に説明するとそういう雰囲気で現代自然科学という物差しでみれば怪しい話ですが、個人的には面白いと思いました。あとは著者の体験が主観的過ぎず割と冷静に捉えている、しかし主観を大事にはしている、という気がして好感が持てました。常識や社会通念に捉われず世の中見ていきたい、そして、自然科学信仰から抜け出せるような体験をソフトにしてみたいなと少し思いました。

心霊物件に住んじゃった

心霊物件に住んじゃった

「伊藤潤二の猫日記 よん&むー」伊藤潤二

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ホラー漫画家伊藤潤二さんの猫エッセイコミック。久しぶりに声出して笑った。伊藤潤二カラー全開かつハイセンスな笑いが散りばめられたキュートな猫漫画。ホラーの時にも感じた絶妙なギャグテイストがこちらではいかんなく発揮されている。猫たちも奥様も伊藤潤二さんも素敵だなと思いました。町田康さんの猫エッセイに近い雰囲気もありますね。猫好き伊藤潤二好き町田康好きにもおすすめできる一冊。あいだあいだに入ってる伊藤潤二さんの質疑応答も笑える。

伊藤潤二の猫日記 よん&むー (ワイドKC)

伊藤潤二の猫日記 よん&むー (ワイドKC)

「パンティ&ストッキングwith Garterbelt」TAGRO

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ガイナックスのアニメ、パンティ&ストッキングwith Garterbeltのコミカライズ作品。変ゼミの作者TAGROさんが担当。アニメを再現するのではなくオリジナルストーリーのものなのですが、原作の雰囲気を全く壊さずうまくコミカライズされているのでOVAを見ているような気分でとても楽しめた。変ゼミがむちゃくちゃ好きな漫画なので、コラボ回があったのも嬉しかった。絵柄、内容、雰囲気、全てお互いの個性を崩さず完成されている素晴らしいコミカライズだと思う。内容はポップでキュートで下品。アニメと同じです。OVA感覚で楽しめる素晴らしい作品でした。

「平和の鐘」ソルフェジオ・トーンズ

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日本のヒーリングアーティスト、ソルフェジオ・トーンズの2作目。サイン波的なものから今度は機械的な和音の再生と逆再生。前作より音楽的だがかなりストイックな音源。音楽というにはシンプルすぎる、だがそれがいい。一作目より明らかに聴きやすい。しかし現代音楽として聴くなら一作目の方がわかりやすいかも。こちらも割と癒されるし眠れる。ただ一作目に比べて高域とアタック音楽強いので入眠しづらいかも。

平和の鐘

平和の鐘

「kocorono」bloodthirsty butchers

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日本のオルタナバンドbloodthirsty butchersの名盤。じりじり圧縮されたようなファズギター、これ以上ないくらい男らしく暑苦しいうた。メロディアスなベースとストレートなドラム、本当にあつい。はじめて聴いた時はイマイチわからなかった。わかりづらいな、と感じた。ある時、熱くてヒリヒリするギターだな、と思った。急にギターがガンガン胸に響き始めた。そもそも演奏がかっこいいことに気づいた。そして、うたがすごい熱量であり、他では聴けない特別なものだと気づいた。そうなると、butchers聴きたいときは代替不可能、もう特別な存在になっていた。良さに気づく前にライブを見た。今の状態でこそライブを見たかった。もう遅いけど。

KOCORONO

KOCORONO