kazki//okadaの備忘録

kazki//okadaの個人的な見解やレビューなどを垂れ流します。

「カルト宗教信じてました」たもさん

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親がエホバの証人に入り子供の頃からエホバの証人として生きてきた方のエッセイ漫画。子供の頃、親がエホバの証人に入ってから、本人がエホバの証人の信仰を捨てるまでの人生を描いた作品。

エホバの証人二世でエホバの証人を抜けるまでを描いた、いしいさやさんの作品と形は近い。

エホバの証人である時、勧誘や集会におけるつらいこと、暴力を伴う躾など、苦しみのポイントに共通点があり、そういう部分はあるのだなと余計に思えた。

また、抜けてからの通常の生活に伴う罪悪感による苦しみなども共通しているなと感じた。

宗教や価値観などを押し付けることの問題点を強く感じた。また宗教は本当に強い力を持っているというのも改めて感じた。それによって救われる人も多いのは事実ではあるが死ぬことや生きる上での苦しみから目を背けるだけになってしまっては良くないのではないかとも思った。

本作は最終的に、生きることそのものの理由なき肯定、にたどり着いているように思われる。それは素晴らしいことではあるが、それに対する盲信も宗教のもつ思考停止させる力に近いものになってしまうと思うので、やはり考え続けなくてはいけないのかなとも思った。

カルト宗教信じてました。 「エホバの証人2世」の私が25年間の信仰を捨てた理由

カルト宗教信じてました。 「エホバの証人2世」の私が25年間の信仰を捨てた理由

  • 作者:たもさん
  • 出版社/メーカー: 彩図社
  • 発売日: 2018/05/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

「夜分」冥丁

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日本のアンビエントアーティスト冥丁さんの音源。これは久しぶりにがっつりきました。実に心地いいサウンド。音色も旋律も大変聴き心地がいい。そしてアンビエントでありながらどこか日本的な趣がある。仄かに暗い雰囲気がたまらない。すごく気に入ったのに文章にしてみると何も表現できていない。とりあえず聴いてみてもらうのが早いですね、これは。くそレビューすみません。

夜分 - EP

夜分 - EP

  • 冥丁
  • アニメ
  • ¥917

「Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow」渡邊政治

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人気アニメ作品リゼロの劇場版。TVシリーズは、狂気や絶望の描写が秀逸で内容もかなり面白い作品であった。登場人物もわざとらしい部分も多いが魅力的で、いわゆる異世界ものが流行っている中、頭ひとつ抜けた作品であると自分は感じていた。

本作はそのスピンオフのような内容の作品であり本編とは全く関係がないストーリー。そして個人的な評価ポイントであった狂気や絶望の描写もなく、割とありがちなキャラクターがかわいい異世界ものといった印象。キャラクターが特別に好きであれば十分楽しめるとは思うが、そこ以外の部分はあまり面白いとは思えなかった。TVシリーズがとても面白かっただけに個人的には少し残念だった。TVシリーズで続編がやるようなのでそちらに期待したい、という上から目線すみません。楽しみにしております。Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow 通常版 ( イベントチケット優先販売申込券 ) [DVD]

「川口由一 自然農」川口由一

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川口由一さんの自然農の概要と作業についての本。

第一章は、川口さんの

・耕さない

・農薬、肥料を持ち込まない

・草や虫を敵にしない

の自然農三原則についての説明があり、その次に川口さんが開いた農業塾についてとよくある質問に答えるという内容がくる。

第二章においては、自然農で使う鋸鎌、鍬、スコップという3つの道具について、畝作りや種蒔についての説明がある。

第三章で各作物の具体的な作業手順を説明する。

第四章では、川口さんが今の農法に至った経緯が書かれている。

 

全ての章が興味深いものであったが個人的に一番感銘を受けたのは第四章である。死をしっかり見つめること、直観的な嫌悪感から目を背けないこと、周囲の常識に飲み込まれないこと、自分の意見を押し付けないと同時に自分の信念を曲げないこと、これらの大事さを改めて感じることができた。文に書いてあることからしかわからないが、川口さんがたどってきた道は過酷であり簡単に真似できるものではないがある種の希望を与えてくれる。

この本を読んで、川口由一さんに対する興味が深まった。そして、メソッドを学ぶのではなく、生き方を学ぶべきだと感じた。先人が辿った道をなぞるだけでは前へは進めない。先人が辿った道を知ったうえで自分で道を作っていかなくてはいけないと思った。

すぐれた先人の思考や思想を知ることで、自分も自分の道を作っていきたい。

完全版 川口由一 自然農: 農薬を使わず、耕さない 野菜と米のつくり方

完全版 川口由一 自然農: 農薬を使わず、耕さない 野菜と米のつくり方

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 学研プラス
  • 発売日: 2019/08/29
  • メディア: 単行本

「渦になる」きのこ帝国

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日本のオルタナロックバンドきのこ帝国の音源。これの後にでたユーリカに比べてシューゲイザー感は少なめだけど、浮遊感がありつつも尖ったギターとアンニュイなメロディセンスが素晴らしい一枚。後期に進むにつれてポップミュージックの色合いが強くなっていったきのこ帝国。この音源は非常にいいバランスだなと改めて聴くと思います。

Uzuninaru

Uzuninaru

  • きのこ帝国
  • ロック
  • ¥1222

「のんのんびより ばけーしょん」川面真也

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田舎暮らしの子供たちの日常を描いたアニメ作品の劇場版。今回は沖縄旅行編。相変わらずノスタルジーを呼び起こす内容。なんかアンニュイな気分になります。また舞台が沖縄というのもあり余計に感傷的に。6年間住んでいたので。どこか特別な土地ができるというのは価値観の幅が広がるのでとてもいいことだと思います。いいことですが、離れてしまった特別な土地のことを思うと感傷的になってしまう。もうその土地でずっと暮らすことはないのだな、と考えると寂しさを感じると同時に過ぎてしまった日々も思い出されます。無常を強く感じる。また行こうと思いながらも二度と行くことがない場所のことも思い出される。全部過ぎ去っていくな、と。今この瞬間も数年後には記憶にすら残らないのだろうと思うと、人は日々死んで生まれ変わっているのではないかと思ってしまいます。内容に関係ないけど、なんだか無常を感じさせる要素がある、そういう作品でした。いや、やはりこれはこの作品がもつ力かも。ゆるゆるに見せかけて胸がきゅっと締まるようなそんな作品かもしれません。

劇場版 のんのんびより ばけーしょん [DVD]

劇場版 のんのんびより ばけーしょん [DVD]

  • 発売日: 2019/02/27
  • メディア: DVD

 

「ペンギンハイウェイ」石田祐康

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森見登美彦原作のアニメ映画。いい感じの日常に近いSF。内容も面白い。入りから終わりまで、んー、ここはちょっと、みたいなのがあまりなくて、ストレスなく楽しめた。よく考えることは大切なことだなと小学生のような感想を持ってしまった。夏休み、素敵な街、年上のお姉さん、友達、いい感じの要素がたくさん。ペンギンはあざとい可愛さ。入り方から盛り上がり方、ラストまでいい感じでした。セリフ回しに森見登美彦感があった気がする。いい映画でした。

ペンギン・ハイウェイ DVD スタンダードエディション

ペンギン・ハイウェイ DVD スタンダードエディション

  • 出版社/メーカー: 東宝
  • 発売日: 2019/01/30
  • メディア: DVD