全8巻。タイトルから非常にしょーもないギャグ漫画かと思われるかもしれないが意外にもそうではない。たしかにギャグ漫画ではあるが割としっかりと人間を描いている。人間を描いているというか思春期の男子のダメな部分を丁寧に描いている。主人公のダメな部分はいろいろな人の中にあるのではないだろうか。この作品ほどわかりやすくダメな部分が外に現れることはないかもしれないけど、誰でも程度の差こそあれ内に恥ずかしいダメさを持っているのではないかと自分には思えます。この作品に限ったことではないけど、人や作品に触れることで自分の中にあるダメな部分を直視できるのではないかと思います。主人公のダメな部分ばかりフォーカスして話してしまったけど、自分の弱さから逃げずに向き合う主人公はかっこ悪くも魅力的であり見習うべきキャラクターであると自分は感じました。そして、その弱さは簡単に克服できるものではないものだということを思い出させてくれるいいキャラクターだとも思いました。弱さを直視し、その弱さを押し潰すのではなく受け入れつつも前に進もうとする姿勢は浄土真宗の教祖である親鸞とも重なる部分がゼロではないと思います。わたしも弱さを直視し、それにも動じない、受け入れるような大きさを得られるよう精進したいです。
