kazki//okadaの備忘録

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「らんど」ZAZEN BOYS

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日本のオルタナティブロックバンドZAZEN BOYSの12年ぶりのアルバム。

 

長かったのかあっという間だったかわからないけど前作から12年。見た目も音も渋くかっこよくなったZAZEN BOYS。ベースとして385のMIYAさんが加入してから初の音源。

沖縄で音楽をやっていたものとしては衝撃すぎる展開。ゴリゴリのスラップが印象的なのでどうなるかかなり気になってました。

 

それはさておき内容ですが、大人の魅力満載のアルバム。ギターはほぼクリーントーンでカッティングを多用したファンキーな仕上がり。年齢や積み重ねがしっかり音に出てて本当にかっこいい!ちゃんと等身大な音楽をやっているように感じて嬉しい。歌声も大人の向井秀徳という感じですごくいい。

最後をアレでしめるのも流石。声出して笑った。いや、ふざけてないかもしれないけど。向井秀徳が詰まっているなと思える良作。

 

新加入のMIYAさんのベースですがMIYAさんらしい音色ではあるのに渋くかっこいいZAZEN BOYSにマッチしててすごいなと思った。トータルで落ち着いているからちょっと浮いてしまうのでは?となりそうなのにちゃんと馴染みつつ聴こえやすくアイデンティティを失ってない感じが絶妙なバランスを保っている。

 

年輪を感じるアルバム、実に素晴らしい。個人的にこういう推移がグッとくる。

同じことをやり続けるのももちろんすごいけど。

しかも積み重ねでここに行き着いた感がちゃんとあるのがほんとにすごい。

くりかえされる諸行無常よみがえる性的衝動、が昔のままではなく今のものになっているのがいい。

 

わたしも見習いたいと思いつつ、作為的になった瞬間、それは胡散臭さを放つだろうと思うので、その時できる最高のものを作り続けるしかないのだなと思いました。

 

作為のないところにこそ何か見たいものが現れる気がします。それを意識してしまうこともまた必然。結局自分はビリヤードの玉に過ぎないのです。

https://music.apple.com/jp/album/%E3%82%89%E3%82%93%E3%81%A9/1720130386