kazki//okadaの備忘録

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「ナマで踊ろう」坂本慎太郎

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ゆらゆら帝国のギターボーカル坂本慎太郎氏のソロアルバム。路線としてはゆらゆら帝国ラストアルバム空洞ですの延長。バンドに縛られず音楽を奏でている。ゆらゆら帝国にギターロックを求めていた人には物足りなく感じる部分もあると思われる。ゆらゆら帝国の時のギターサウンドの代名詞ともいえるファズギターが前面に出てくることはない。意識的に使わなかったのかも。雰囲気としては山下達郎大滝詠一のようなシティポップというかそこらへんの感じがある。そして、形式がかわっても言葉や音、声から坂本慎太郎らしさは感じられる。個性というのは、形式やサウンドではなくて、そういうものを取っ払ったところに残る本人の意識しないところに宿るのかもしれない。自分の個性は作るものではなく出てくるものなのかも。自分らしさやキャラクターは完全に無視して、その時の最善を尽くす、そして、そこに残る統一のようなものが本当の個性なのかもしれない。別に個性が欲しいわけではないけど自分を知りたいので自分の個性がどのようなものか知りたい。知りたいので今後、一切の作為を捨て、その時々の最善を尽くそうと思う。あとから出来上がったものを並べて、そこに共通するものが自分に根付いているものなのかもしれない。