kazki//okadaの備忘録

kazki//okadaの個人的な見解やレビューなどを垂れ流します。

「宮田書店へようこそ!水あさと短編集」水あさと

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水あさとさんの短編集。デンキ街の本屋さんという作品が有名。最近っぽい可愛い系の絵柄だけどちゃんと個性があると思う。そして絵がきれい。内容はゆるーとしたラブコメものが多いかな。キャラと絵柄がやはりかわいい。短編集も基本的に同じ路線かな。いい話があるラブコメ、という感じでしょうか。なかなかよかったので他の短編集も読んでみたいです。

宮田書店へようこそ!  水あさと短編集 (フラッパー)

宮田書店へようこそ! 水あさと短編集 (フラッパー)

「永遠平和のために」カント

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ドイツの哲学者カントの著作。これをもとに国際連合が作られたというもの。人間は自然状態においては邪悪で戦争をするものだからルールによって矯正すべき、で、そのルールについての著作。非常に理知的で説得力のある文章であったが個人的にあまり興味が持てなかった。やはり社会より個人に興味の中心がある。邪悪であることを認めた上で、その性質を利用しましょう、という考え方はすごく好き。

永遠平和のために (岩波文庫)

永遠平和のために (岩波文庫)

「ムスカイボリタンテス」バズマザーズ

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昨年末活動休止したバズマザーズの最新アルバム。なんだかんだでやっぱりとても好きだなと思っていたので残念。本作は前作よりもキャッチーさは少なめ、渋めなイメージ。少しだけファンクっぽい印象もある。ギターは相変わらず饒舌。いい意味で。ただ音色が曲によってすこし丸みがある音に変わったかな。アルバム通して切り裂くようなギターというわけではない。プログレ要素が強くなってきてたのは減ったかな。私個人的にも思い入れがある新宿JAMのことを歌ったであろう曲もある。バズマザーズもよくライブしてたし、ライブ見たのは新宿JAMだった。リハでフルでやってたKing Crimsonの21世紀の精神異常者、かっこよかったな。話を戻すとバズマザーズはわかりやすいアルバムとわかりづらいアルバムが交互にきていたなと思いました。最新は渋く、その前は複雑だけどキャッチー、さらにその前は尖っていて、そしてその前はやはり良メロディのわかりやすいアルバム。復活するかわからないけど、全体を通して、演奏、音色がかっこよくて、メロディが素晴らしく、詞はかっこよくないけど頽廃的でリアリティーがあり胸にグッとくる(太宰治的なダサかっこよさ)、そういういいバンドだったなと思います。おすすめのアルバムは「普通中毒」ですね。なんのレビューかわからない文章になってしまいました。すみません。

「ばけものれっちゃん/きのこたけのこ」浅野いにお

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浅野いにお最新の短編集。もっとも好きな漫画家かと問われればそうではないが、最も影響を受けた漫画家かもしれない。自分は漫画家ではないので作風や絵柄が似る、ということはないけど、世界観や雰囲気など自分の中の深いところに少し何かが残っている気がする。青春時代に読んだからでしょうか。そんなことは本当にどーでもいいとして、本作も近頃の浅野作品、という雰囲気が濃厚にでている。日常と非日常を織り交ぜつつ、やはり描いているのは日常、日常というより現実なのではないかなと邪推。なにか答えを示すわけではないけど疑問を投げかけるような、そういう話が集められた短編集。よく書くけど、短編集はやはり色が出やすい気がする。読んでテンションがあがったり感動したりするわけではないけど、無性に懐かしい気分になったり、日常や未来について絶望的かつ楽観的になれる。本作に限らず、おやすみプンプン以降、浅野いにお先生の作品はそういう力がある気がする。あくまでも個人的に。

「billion voices」七尾旅人

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七尾旅人の2010年のアルバム。七尾旅人で最初に聴いたのがこれだった気がする。一番振り幅のあるアルバムなのではないでしょうか?胸にぐっと沁みる曲、かなり攻めた荒々しい曲、不思議な雰囲気の曲など。楽器もいろいろ使ってる。そしてどの方向の曲もすごくいい。好みとしては蜂雀ですが人に七尾旅人聴くならと問われればこれをオススメします。とてもいい。

「Zoo Psychology」Ex Models

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アメリカのノーウェーブ、ポストハードコアのバンドEx Modelsの2003年のアルバム。日本での知名度はかなり低いと思われるのですがこれはやばいです。複雑なリズム、尖りまくったフレーズ、リングモジュレーターをかけたようなガキョンキョンしたギター、ベキベキのベース、変なハイトーンシャウト、これはすごい!日本にあまり伝わってこないのでしょうか、海外にもこういうものがあるんだなと。これはわたしがロンドンにいた時、一度セッションしたイケメン英国人のベーシストに教えてもらいました。ありがてぇ。一緒にやりたかったがすぐに音信不通に。という、悲しい思い出のある音源。だが、本当にすごい作品!今の時代ならApple Musicなどで関連作品が聴けるかも。ありがてぇ。ありがてぇ。

Zoo Psychology

Zoo Psychology

  • Ex Models
  • ロック
  • ¥1500

「ON TIME OUT OF TIME」WILLIAM BASINSKI

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WILLIAM BASINSKIの最新作。ドローンアンビエント、といえばしっくりくるでしょうか?個性的とはいえないかもしれないけど本当に美しく本当に心地よい音が重なり合って包み込んでくれます。ひどい例えをすれば、プラネタリウムで流れている音のすべてを最大限に美しく研ぎ澄まし、それを美しく織りなおしたもの、という感じ。最後の曲だけ少し音強いかな?曲名これだけ違うし。しかし、まぁこれもやはり美しく心地よい。トータルで誰が聴いても美しく誰が聴いても入眠しやすい、本当に美しい音源です。素晴らしい!