kazki//okadaの備忘録

kazki//okadaの個人的な見解やレビューなどを垂れ流します。

「Freedom at Your Field ep.」Muscle Soul

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日本のオルタナティブロックバンドMuscle Soulの新譜。他にこんなバンドいるだろうかというくらい作り込まれた音源。楽曲、サウンド、アレンジ、全てがものすごいクオリティ。Radioheadの流れを汲むバンドですがRadioheadに劣らぬ素晴らしさ。音源リリースを重ねるごとに洗練されていく。バンドサウンドエレクトロニカがうまく融合し素晴らしい楽曲を作り出している。エレクトロニカとの融合というと小洒落た鼻につくアレンジを思い浮かべる方もいるかもしれないが決してそうではない。four tetやAndy Stottのようなチャラチャラしてない重厚なエレクトロニカのような雰囲気に近い。そして、しっかりとロックと融合している。ハイブリッドな感じではなく一つのものになっている。多彩な音色の使い方も素晴らしいし、音色の一つ一つも研ぎ澄まされていて素晴らしい。次のフルアルバムが本当に楽しみな素晴らしいバンドである。

「敏腕編集!インコさん」見ル野栄司

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漫画の編集者に苦しめられる漫画家を描いたギャグ漫画。恐ろしい編集インコさんがむちゃくちゃやる作品。むちゃくちゃといっても割と本当にありそうなむちゃくちゃさなのが恐ろしい。実際こういう人がいるのかもしれません。作者さんはもしかしたらこういう編集さんに苦しめられたことがあるのでは?と思ってしまいます。気になるのは漫画の編集さんは様々な作品でだらしないテキトーなむちゃくちゃな人物として描かれることが結構あるということです。軽薄で無責任なキャラクターが多いのはなぜでしょうか?実際そういう人が一定数いて漫画家が恨みを作品に昇華しているのか。はたまた漫画家から恨みを買い作品で復讐されているのか、、、。

敏腕編集!インコさん (リュウコミックス)

敏腕編集!インコさん (リュウコミックス)

「野菜つくりと施肥」伊達昇

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施肥の基本を教えてくれる著作。施肥についての基本的な考え方から作物ごとの具体的な施肥方法まで載っている。施肥に困ったらこれを読むとよい。

 

以下、メモ。

↓↓↓

1.育て方について

葉の良し悪し

見分け方の図が載っている。


窒素過多は軟弱徒長を引き起こす。日当りが悪いと窒素過多になりがち。日当たりが良ければ窒素が多くても害は少ないが日当りが悪いと窒素過多となる。軟弱徒長は病害に弱い。傷も治らない。

生育の障害型、健全型、徒長型を葉の状態でみる。障害型は活動葉が少ない。徒長型は活動葉と伸長葉と老化葉が同じくらい。健全型は活動葉が多く老化葉が少ない。

生育初期に体質が決まる。初期とは播種、定植後30日くらい。


30日後の違い

わかりやすい図示あり。

窒素が少ないと根優先に、多いと地上優先になる。根優先はリンサン優先。カイワレ葉、第一子葉がリンサン優先の生育に強く影響する。発芽後の根くばせに肥料は悪影響。発芽段階では窒素は少ないほうがいい。


2.肥料の使い方

長年肥料を使っていると不健康な肥満畑になる。

悪い畑の4タイプには酸性型、石灰多用型、リンサン過剰型、厩肥多用型。

酸性型

リンサン、窒素が効きにくく、肥効が不安定。窒素優先生育。

石灰多用型

白くなるほど石灰を撒くと肥効が不安定。よって窒素多用になり窒素優先生育に。

リンサン過剰型

生育不良が多い。

厩肥多用型

窒素過剰の徒長型生育になる。


いい畑はリンサン優先生育の畑。

微生物が多い

有機物が多い→植物性

根がよく拡がっている


腐植土がいい。


肥料のやり方

種の力に頼り、元肥はなし。新根が出始めてから肥料が効くのがいい。生育に従って肥料を増やす。


全面表層施肥は窒素優先になりやすいし肥料障害も起こしやすい。肥料切れもしやすい。無駄も多い。土壌にも悪い。

 


根がはる範囲に沿って施す溝施肥がいい。

 


施肥は堆肥と混ぜて施すのがいい。堆肥はワラや落葉などの堆肥。

 


堆肥は過石と混ぜて使うといい。混ぜるのが手間であれば、堆肥溝施肥の上に過石をふり覆土する。

 


ぼかしと敷き草

ボカシは播種床や定植時にいい。ボカシの有機物はイネ科の雑草や落葉など腐熟したものがいい。

敷き草は微生物繁殖、根の保護にいい。

 


追肥

塩安、硝安など即効性肥料がいい。畝間に浅く溝施肥し覆土。リンサン追肥はリンサン優先生育でなければよくない。リンサン追肥は株の葉先20cm穴を開けて落とす。

 


窒素肥料

肥料濃度を高くしない。

アンモニアをやりすぎると硝酸に変わり肥料濃度を高める。

保肥力が弱い土は元肥少なめで追肥

 


リンサン肥料

水溶性のものが良い。過石がいい。熔リンや重焼リンは問題が多い。

 


硫黄分

硫安などにはいってる。過剰施肥はさける。

 


カリ肥料

ほうれん草やアブラナ科はカリ不足で収量減。やりすぎ注意。

 


石灰はph調整のためのものだがやりすぎはよくない。心腐れや尻腐れの原因となる。苦土も使いすぎ気をつける。微量要素欠乏はphが高くなりすぎるとでる。微量要素肥料は不要。

 


肥料不足について

窒素不足ー葉色が薄く小さい

リンサン不足ー葉の光沢なく暗緑色

カリ不足ー先端の葉が萎縮、下葉が黄化し縁が焼けたように枯れる

カルシウム不足ー成長点付近が黄白色、次第に褐色に

マグネシウム不足ー下葉のふちが黄化

ホウソ不足ー新芽の枯死、心腐れ

 


マルチがあると肥料が効きやすく窒素優先になりやすい。肥料は控えめに。

 

あとは、各種施肥のタイミングなど具体的内容。

 野菜つくりと施肥

野菜つくりと施肥

  • 発売日: 1983/03/01
  • メディア: 単行本

「蟹に誘われて」panpanya

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panpanya先生の短編集。これもこれまで紹介した作品同様素晴らしい。相対性理論つげ義春。前も同じことを書いたが作品毎の特色は大きくないので、一つ好きだったら全部好きだと思う。その逆も言えるけど。私は全部好き。どの作品も素敵なので、どれからおすすめしてよいものかわからない。全部いいからどれから読んでもいいと思うよ、という投げやりなすすめ方になってしまう。けど、本当にそう。それは大して好きじゃないからだ!本当に好きならちゃんと意見があるはずだ!などという人もいるかもしれないが、好きという感情がそもそも主観的なものなので、相対的であり、程度をはかることなどできないと思う、といいたい。実際、どの作品を読んでもいいなと思うので。自分は、これがこうでこうだからこの順で読むのが好き、とか、ここがこうなとこが好きとか、そういう好きな形が多いのだけどpanpanya先生の作品はそういうのがあまりない。漠然と雰囲気がすごく好き。他の漫画家さんと同じく好き。一人の人間の中でも好きという感情のあり方に多様性があるということに気付くきっかけになった作品、漫画家かもしれません。本の内容と全然関係なくてごめんなさい。

蟹に誘われて

蟹に誘われて

  • 作者:panpanya
  • 発売日: 2014/04/25
  • メディア: コミック

「無[Ⅲ]自然農法」福岡正信

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自然農法家、福岡正信さんの無シリーズ3巻。この巻は福岡正信さんの自然農法について一番具体的に書かれている。

果樹園の作り方、野菜の輪作について、米麦不耕起連続栽培についてなど。作物ごとの細かい栽培法などが載っているわけではないが自然農園の始め方など根本的な部分について書かれている。思想的な部分が中心を担っていた1,2巻より具体的な内容に迫っている。

 

以下、読んだ上でのメモ。

 

無[3]

 


自然農園の開設

 


・農園を開く場所は山麓が適している。山には巨木があり、近くに谷川があり、土は黒いか熊色で深いものがいい。

 


・肥沃な耕土にするため農園周辺を保護林にするのがよい。

1、園内に深層まで伸長する草木を植え徐々に土壌改良する。

2、園の上方の山林や森の腐葉土などに蓄積された栄養分が雨水などで流下し園を肥沃にする。

などが考えられる。周辺の山林保護や保護林を作るなどの方法がある。

 


・保護林

様々な方法があるが孟宗竹などを利用するのも良い。成長が早く筍も収穫できる。筍の収穫により三年程度で根絶もできるので計画的に実施するのがよい。

 


・防風林

風害防止のみならず地力保持、環境改善も期待できる。生育が速いのは杉や檜など。遅いものには椿、コウヤマキ、ヤマモモなどがある。椿が個人的に魅力。大きくなりすぎないし。

 


・果樹園

自然農法においては機械が入らないので果樹園の傾斜をブルドーザー等でならす必要がない。開園当初から資材等を入れない方が自然農は成功しやすい。ブル開墾は表土の有機物を削りとる。伐採した木枝を焼却することは焼畑と同じで地力を減退させる。深層に侵入している根は、地中のを栄養源になったりキレート作用の役目を果たす。ブル開墾は土地に強い打撃を与える。

※キレート作用・・・地中の不溶性の養分を可溶性に変える作用

 


・畑の開墾

果樹園をメインに据える場合、開墾は不要である。果樹園の空間を利用し作物や野菜を下草とする。

 


・専門畑の造成

畑作専用畑は降雨による土の流亡などにやり痩せやすいため水平にする必要がある。土波や石垣により水平の畑を作る必要がある。

 


高畦をつくる土壌堆積法

溝等高線にスコップで塹壕を掘ると同時に、その掘り出した土で高畦を作る。この時、粗大有機物を挟んで積み上げる。単なる塹壕よりも堆積土の方が風気の流通がよいので土壌が早く熟成する。

 


・輪作

p222〜227に具体的な輪作の図がある。

 


・米麦連続不耕起直播

具体が載っている


その他、自然農法のメリットやこれまでの「無」で述べてきたもの。

無〈3〉自然農法

無〈3〉自然農法

 

「Ghosts VI: Locusts」Nine Inch Nails

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インダストリアルロックバンドNine Inch Nailsの新譜。コロナ自粛を受けて、インストアルバムシリーズghostsの5,6作品目を無料リリースした。ghostsシリーズを聴くのは最新のこれが初めてですが、めちゃくちゃ良くて驚きました!これは大名盤!Nine Inch Nailsといえば重めのインダストリアルロックのイメージが強かったので予想外でした!本当に不穏で美しいアルバム。これは久しぶりにワクワクする音源でした。自宅に籠りながら随分聴きました。ネオクラシカルな雰囲気やエレクトロの要素が強く、ダークアンビエントな空気感もある、個人的にどストライクな作品。他のghostsの音源も聴いてみます!一気にめちゃくちゃ好きになりました、ナインインチネイルズ!!

「FIRST STRIKE」DOSTRIKE

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日本のオルタナバンドDOSTRIKEのファーストep。非常に素晴らしいジャパニーズオルタナ。北海道出身ではないけどfoulやblood thirsty butchersなどの北海道のバンドのようなアツいカッコよさ。キレと重さが共存したギター、バッキバキのベース、タイトなドラム。勢いがありつつ落ち着きのある歌声とシャウト、コーラスシャウトはストレートなハードコア感。小銭という曲が初めてライブで見たときからかっこいいなと思っていて、トリッキーなリフと不穏なクールさがたまらない。