kazki//okadaの備忘録

kazki//okadaの個人的な見解やレビューなどを垂れ流します。

「筆ペンからはじめる水墨画」小林東雲

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水墨画の本。淡墨と濃墨の筆ペンがあればすごいものが描けるという指南書。とてもわかりやすく絵心がなくても希望が持てる。音楽同様、コピー、模写していくことで描けるようになる気がした。すごくわかりやすいがたまに「風景をざっとスケッチする」など絵が描けない人には無理だろという指示がある。丸の書き方、線の使い方などもわかりやすい。やはり模写が大事かも。模写からオリジナルを描く手癖のようなものをためていく。音楽と似た部分がある。干支ぐらいは描けるようになりたい。あといい筆ペン欲しくなった。

「ベースフレーズ発想法」田熊健

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ベースのフレーズを作る時、ほんとに何したらいいか分からずルートしか弾けないよー、と困ってる人におすすめ。もしくはテキトーに弾いてたけどちょっと理論含めて見直してみたいなという人に入り口としておすすめ。非常にわかりやすいしすぐ一冊終わるので挫折しにくい。ただある程度弾ける人やある程度知ってる人には物足りない内容かも。

「病害虫に効く自然農薬」学研

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唐辛子やドクダミなど化学薬品を使わない自然農薬を紹介する本。焼酎や酢などは使用するが基本的に容易に作れるものを紹介している。また、使い方や効果だけでなく自然農薬そのものについても説明してくれるパッと見てすぐ使える素敵な本。いろいろ載っているが自分の中でかなりいいと思ったものをいくつか紹介する。


・唐辛子焼酎漬け

唐辛子ひとつかみを刻んだものを500mlの焼酎(35度)に漬けて1ヶ月。500倍、効かなければ200倍で。酢漬けだと2ヶ月。

アブラムシやハダニに効く。


・除虫菊エキス

除虫菊の花を干して粉砕したもの20gと焼酎250mlを混ぜて一週間。

テントウムシダマシやヨトウムシを防ぐ。効果は2、3日。


草木灰

そのまま又は適量の水と混ぜて直接振りかける。

カメムシテントウムシダマシを防ぐ。

雨が降ったら効果がなくなる。


・ニンニクの酢漬

2,3片のニンニクをすりおろし、250mlの酢と混ぜて2ヶ月。

500倍に希釈。

うどんこ病や害虫を防ぐ。

野蒜でもできる。


・どくだみ液

ドクダミの葉20〜30枚を刻んで1lの水で5分ほど煮出してガーゼで葉を濾す。沸騰させない。500倍に薄めて葉にかける。ネキリムシをやコオロギを防ぐ。

苗の周りに直接ドクダミの葉を置くのもあり。


・つくし液

50gのつくしを1lの水で20分煮出す。

500倍希釈。うどんこ病対策。スギナでもできる。


・黄色いバケツに水を張るとアブラムシがそこに落ちる。


・カマキリの卵を野菜の近くに置いておくとアブラムシ対策に。

 

いくつか本当に試していこうと思う。

「常田大希東京混沌」高橋隼人

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ロックバンドKing Gnuのギタリスト、millennium paradeのコンポーザー常田大希さんのドキュメンタリー映画。非常に為になる作品だった。真面目に音楽を作る、しっかりこだわって作ることの面白さが伝わってくる映像だった。あとはいろいろな楽器を弾けること、ある程度エンジニア的なことが出来ることが音楽をより楽しみよりいい形で発信することにつながるというのも感じた。大変そうだけど楽しそうだなと思った。自分は納期や金銭、コンプラなど気にしながら音楽を作る意欲も才能も備わってないし育てる気もないので職業音楽家になりたいとはあまり思えないけど、突き詰める姿勢や様々な楽器を弾きこなす力、エンジニア的なスキルは自分がいい音楽を、本当にやりたい音楽をやる上で必須だと思った。一時期練習しててやめてしまったけどやっぱ鍵盤は弾けた方がいいなと思ったし、ベースも最低限とかではなく本当にいいベース弾ける方がいいなとも思った。リズム楽器もそうだけどドラムは流石に環境的にも厳しいのでシンセや打ち込みもちゃんとできるようになりたい。納期や金銭や縛りがないからこそ本当に自由に突き詰めた音楽ができる部分もあると思う。だからこそちゃんとやって自分で納得できるものを作っていきたい。改めてこういう気持ちにさせてくれる素敵な作品だった。

こっからは余談ですが、個人的にはKing Gnuよりmillennium paradeより常田さんのソロのチェロが好き。チェロに詳しくないからかもしれませんがこれは本当にめちゃくちゃかっこいい。本気でかっこいい。あと常田さんが19歳くらいの時メジャーのラーベルに持ち込んでかっこいいけど金にならんと跳ね返されたという曲もすごくかっこよかった。すげぇなぁとなるクオリティ。クオリティというか単純にかっこよかった。King Gnuが好き!というわけではないけど見てて面白い映像作品だし、そもそも常田大希さんという人がKing Gnuに興味ない人でも面白いと思える人物だと思う。

どうでもいい話だけど密着取材みると、まさかのチャーミングな雰囲気も素敵だなと人間としても魅力的な人だなと思ってしまいました。輩だと思ってて申し訳ございません。

*この映像作品はNetflixで配信中です。

 

「音楽」岩井澤健治

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大橋裕之さん原作の伝説の音楽漫画「音楽」のアニメ映画。作画枚数や手書きの手法でもこだわりが前面に押し出された作品。主演声優はゆらゆら帝国坂本慎太郎さん。これもまさかのハマり役だった。タレント声優が基本的な苦手な自分ではあるが、アート感のある作品かつ坂本慎太郎さんの声が雰囲気に合っていたのですごくよかった。元々原作がめちゃくちゃ好きなので期待と不安があったけどいろいろうまく作られていてよかった。ストーリーは映画オリジナルのものや原作から変えられている部分も多く原作ファンでも新鮮に楽しめる内容になっていた。改変はあるけど原作の雰囲気はしっかり保っていて嫌な気持ちにならずに楽しめた。ただ登場人物の森田(メガネの音楽好きの髪長いオタクっぽいやつ)の声が違和感があったのは少し気になってしまった。森田の歌はとてもよかった。あとフェスの描写で古武術のメンバーが緊張しすぎてやらかすけど逆に観客にどよめきを与えるシーンがカットされてたのは残念だった。個人的にむちゃくちゃ好きなシーンだったのでそこは原作ファンとして本当に残念。研二のリコーダーの唾がおしゃれになってたのも少し残念だった。とはいえ全体的に大満足な仕上がり。素晴らしい形です映画になってとても嬉しい。漫画読んだ時も思ったけど音楽の一つの本質的な部分を、音楽というよりロックミュージックに自分が求める要素の一つを純粋な結晶にしたようなそういうものを感じさせてくれる素晴らしい作品。これでいいんだよ、いや、これがいいんだよ、と。原作の方がよりそこの部分に迫ってる感じがするけど総合的に映画の方も原作にはない魅力があった。原始的かつ本質的なロックミュージックの魅力を感じることができた。自分もそこを見失わずやりたいことを続けていきたいところです。

「魚社会」panpanya

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panpanyaさんの短編集。いつも通りかわいくて浮遊感があってすごくいい。のほほんとすると同時に世俗から離れたような気分になれるのがいい。相対性理論のようなつげ義春。これまでの作品と大きな相違はない。ふわっと読んでふわっと癒されてちょっとした浮世離れした感覚を味わえる。もはや刺激はないがこれでいいという気持ちになれる。定期的に自分を再確認するようなそんな雰囲気。

「えんとつ町のプペル」廣田裕介

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西野亮廣原作の絵本を西野亮廣さん総指揮でstudio 4℃が製作した3Dアニメ映画。お笑い芸人キングコングの西野さんという肩書きより実業家というかオンラインサロンの人というかそっちの方の立場からのアプローチという印象を受ける作品。悪い言い方をすると役立つ知識をくれるけど少し胡散臭さを感じていたので少し斜に構えて見てしまったところがあったけどおもしろい作品だった。賛否両論あるかもしれないが純粋に親子で楽しめる良質な作品ではないかと思った。子供が見ても飽きさせない仕掛け、街のデザインの綺麗さ、キャラクターのわかりやすさ、ストーリーもおもしろいし、メッセージ性も伝わりやすい。逆にわかりやすさに振っている分、含み、深みの少なさや押し付けがましさ、芸術として足りない部分が多くあるとは思うが普通に良作だと思う。話の中に出てくる時間が経つと腐る通貨の話もわかりやすくていいと思う。腐らないお金が肉や魚や野菜より価値を持ってしまう、そして、それが争いや格差を生む、それから抜けるために腐るお金を作り腐る前に使うことで経済が回る。それに向けられる富めるものからの攻撃。そこからの逃避とクローズな社会の形成。社会モデルにできるものではないが現在の社会の見直すべき点に気付くためのきっかけにはなっていると思う。特に今まで社会について世界について全く考えてなかった人にはいいきっかけになるかもしれない。大人も子供も楽しめる形でそういう気付きにつながる作品を広く世間に向けて発表できるというのはすごいことだと思う。西野さん自身に対する賞賛も批判もいろいろあると思うがこの作品とこれを作って広めるという活動は評価すべきだと思う。そこの部分は自分も見習いたい。