kazki//okadaの備忘録

kazki//okadaの個人的な見解やレビューなどを垂れ流します。

漫画

「一人交換日記」永田カビ

永田カビさんのエッセイ漫画。世界の見方や自分への向き合い方に共感。自分は表現方法が音楽だし、割と周囲の人間とうまくやれてるし、というか愛のある人々に恵まれてるし、うつ病から帰還して以来、ほぼやりたいことしかやってないし、いろいろ現われとし…

「屋上に咲く花」水あさと

水あさとさんの短編集。これはギャグ要素少なめ青春っぽいのを集めたもの。絵の書き方が相変わらずきれいだなと感じました。あと泣く女の子フェチなのかな、なんて思ってしまうほど泣く女の子の描写に気合いが入っている。気がする。実際、力があるシーンが…

「サユリ」押切蓮介

押切蓮介さんのホラー漫画。完全版は全1巻。厚い一冊。非常に激アツかつ個性的な作品。割と真っ当なジャパニーズホラー、かと思いきや、それに打ち勝つババアという衝撃展開。こうかくとギャグ感があると勘違いするかもしれないが全然そんなことはなくババア…

「ミスミソウ」押切蓮介

押切蓮介さんの作品。全2巻。田舎に引っ越してきた主人公がイジメを受け家族を焼き殺され、そして、復讐していくという物語。描写が全体的に美しい。雪景色と絶望がうまくマッチングしてすごく美しい作品になっている。主人公が青い炎のように美しく儚く描か…

「 さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」永田カビ

永田カビさんのエッセイ漫画。題名からレズ風俗のレポ漫画と思われそうですが、ただのレポ漫画かというと全然違います。レズ風俗がどうだったか、ではなく、レズ風俗に行こうと決めるに至るまでの経緯や心情、高校卒業からの人生が描かれている。自分は過酷…

「現実逃避してたらボロボロになった話」永田カビ

永田カビさんのエッセイ漫画。酒の飲み過ぎで膵炎になり入院して退院するまでとそこに至るまでのことを描いた作品。エッセイ漫画を描くこと、作品を作ることについても描かれている。作者の苦悩や葛藤など人生の一部を作品にした素晴らしい漫画。失踪日記や…

「はねバド!」濱田浩輔

濱田浩輔さんのかなり攻めた女子バドミントン漫画。全16巻。初期と中期以降でかなり雰囲気と絵柄が変わる。初期は画像のような萌え要素が強いかわいい感じの絵柄でギャグ要素も強い。しかしどこかクレイジーな印象も垣間見える変な感じ。話が進むにつれて絵…

「酩酊ガール」アザミユウコ

酒好きのOLが実在のお酒を紹介してくれる漫画。全1巻。お酒と日常の楽しみ方を教えてくれる素敵な作品。これを読むと都会のサラリーマンになっていい酒を楽しみながら生きていくのも悪くないな、なんて思える。思えるだけで絶対やらないけど。サラリーマン風…

「まいにちたのしい4コマ」せきの

せきのさんの4コマ。全1巻。ざわつく4コマと内容的にあまり変わらない。むちゃくちゃ面白い友達が描いたむちゃくちゃな漫画、というテイスト。くだらなすぎて素晴らしい。雑さが良さを生んでいる。シュールさを売りにする漫画が増えているとは思うがこの漫画…

「ヨルとネル」施川ユウキ

施川ユウキさんの日常系シリアスSFギャグ漫画。全1巻。日常系シリアスSFギャグ漫画というカテゴライズはいま自分が考えました。最近の施川さん作品はこの雰囲気を持っている。オンノジも日常系SFギャグ漫画的な作品ですがこちらの方が重い。ギャグ漫画といえ…

「微霊感体質まちこ」灯まちこ

微霊感体質の著者の体験を描いたコミックエッセイ。全1巻。幽霊らしき幽霊が出て来ず霊現象とも言い切れない怪奇体験が描かれている。リアリティ。霊に対する姿勢も庶民的でリアル。霊がいるかいないかはわからないけれども実際に現象としてこの様なことがあ…

「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」押見修造

吃音症に苦しむ女子高生が主人公の青春漫画。全1巻。人間が殻を突き破る感じがすごくいい。苦しみにリアリティがあっていいです。カタルシスもあり読後感の良い作品です。最後主人公が叫ぶシーンが個人的に好き。志乃ちゃんは自分の名前が言えない作者: 押見…

「アイ・ケア・ビコーズ・ユー・ドゥ」

数年前メンバーからもらった西島大介さんの作品。全1巻。ポップでデフォルメされた絵柄、お洒落な内容、日常のもつささやかな美しさ、素敵な作品。エイフェックス・ツイン、庵野秀明、X、3つのストーリーが微妙に重なりながら展開する。90年代を懐かしむ雰…

「監督不行届」安野モヨコ

安野モヨコさんのエッセイコミック。全1巻。漫画家安野モヨコさんとアニメ監督庵野秀明さん夫婦のオタク生活を描いた作品。自分の好きなことに真摯に向き合うことの素晴らしさを学びました。あと単純に出かけるの楽しそうだなと思いました。見栄を張らず好き…

「いちえふ 福島第一原子力発電所労働記」竜田一人

福島第一原子力発電所での労働の模様を描いたドキュメンタリー漫画。全3巻。福島第一原発でのドキュメンタリーというとドラマチックで過酷なイメージを抱きがちだが本作はどちらかというと日常をフラットに描いている。何かを暴こうとか闇を照らそうとか、そ…

「ブラックギャラクシー6」阿部共実

阿部共実さんの日常系の漫画。全1巻。阿部共実さんの作品の中で一番ピースフルな日常系。高校生のダラダラ部活もの。部活らしいことは何もしない。そもそもオカルト生命文芸部というよくわからない部活。基本的には日常会話で構成されている。キャラクターが…

「まんしゅう家の憂鬱」まんしゅうきつこ

まんしゅうきつこさんのブログや連載をまとめた作品。笑えるノンフィクション。まんしゅうさんの人生の雑な感じがありながらも攻めた姿勢と面白がる姿勢がうかがえる。辛いことを面白がる雰囲気が滲んでいる。このような姿勢見習うべきだと思いました。軽く…

「盆の国」スケラッコ

スケラッコさんの作品。全1巻。線が少なめながらとっつきやすい絵柄。しかしながら要所要所で描き方を変えていて、それが非常に素晴らしい。話も日常感、SF感、ホラー感と自然に移り変わりながら破綻することなく進んでいく。夏の感じも素敵。お盆という風習…

「アニメ監獄学園を創った男たち」ハナムラ

アニメ監獄学園の制作ドキュメンタリー的な漫画。といってもドキュメンタリーとしての側面よりギャグ漫画の要素の方が強い。個性豊かなスタッフ、声優の紹介と阿呆らしいと思われることに全力を尽くす大人たちが描かれている。制作に関わる内容というより、…

「春と盆暗」熊倉献

熊倉献さんの短編集。めちゃくちゃおもしろかったわけではないのだけど、久しぶりに自分の中に深く入ってくる作品だった。本当に不思議。名作!という感想ではなく、ああ、自分にとって世界ってこんな感じかも、自分の求めてるものってこんな感じかもってじ…

「心霊物件に住んじゃった」十凪高志

十凪高志さんの体験談漫画。事故物件ではないが心霊物件だったアパートでの体験談。体験とともに法術師という気の流れなどを読む霊能者に近いような職の方の話も織り交ぜてます。法術師さんのコラムが意外と面白い。霊を現象として捉え、それに対処していく…

「伊藤潤二の猫日記 よん&むー」伊藤潤二

ホラー漫画家伊藤潤二さんの猫エッセイコミック。久しぶりに声出して笑った。伊藤潤二カラー全開かつハイセンスな笑いが散りばめられたキュートな猫漫画。ホラーの時にも感じた絶妙なギャグテイストがこちらではいかんなく発揮されている。猫たちも奥様も伊…

「パンティ&ストッキングwith Garterbelt」TAGRO

ガイナックスのアニメ、パンティ&ストッキングwith Garterbeltのコミカライズ作品。変ゼミの作者TAGROさんが担当。アニメを再現するのではなくオリジナルストーリーのものなのですが、原作の雰囲気を全く壊さずうまくコミカライズされているのでOVAを見てい…

「アル中ワンダーランド」まんしゅうきつこ

まんしゅうきつこさんのアル中経験エッセイコミック。笑えないはずの話なのですがむちゃくちゃ面白いです。やばい酔っ払い見てるような面白さがあります。フェイクプレーンとの会話、弟とのやりとり、まんしゅうさんの奇行など、たまらなく面白い。そして、…

「夜とコンクリート」町田洋

町田洋さんの短編集。線の少ない絵で心にチクっと小さなトゲが刺さるような切ない話を描く。時間経過による切なさや人間と人間の間に生じる切なさなどSF感とともに届けてくれるいい短編集。落ち着いた夕暮れのような作品。優しくて切ない素敵な作品です。 夜…

「制服ぬすまれた」衿沢世衣子

短編集になるのかな。何本かショートストーリーが収録されており、それが微妙につながってたりつながってなかったり。なんの前情報もなく読んだけど面白かった。ちょっとサブカル感のある邦画のような雰囲気。バリバリではなくちょっと。その感じがなかなか…

「ツレと貂々、うつの先生に会いに行く」細川貂々/大野裕

ツレうつシリーズの細川貂々が精神科医大野裕先生とうつについて話を聞くコミックエッセイ。こちらは体験記やエッセイより情報漫画としての側面が強い。感動というより情報漫画。役に立つ情報がたくさんです。うつに関係ない人には別に必要ないかも。でも誰…

「人間仮免中 つづき」卯月妙子

卯月妙子さんの人間仮免中の続編。北海道移住後の生活が描かれている。前編は衝撃的な出来事の連続でしたが、本作は日々の大変さとともに尊さが中心に据えられている気がする。前編以上に生活の、生きていくことの尊さを感じる作品となっている。ずっしりと…

「じょしらく」ヤス/久米田康治

久米田康治さん原作の漫画。全6巻。基本的に落語は関係ない。内容はがっつり久米田康治節。時事ネタ、あるあるネタなどが中心。言われたら気付くけど普段気づかない世間や常識のおかしいところをしっかりついてくれる。絶望先生やかってに改蔵にみられる最終…

「銀河の死なない子供たちへ」施川ユウキ

オンノジなどの代表作で知られる施川ユウキさんの作品。上下巻。デフォルメしたシンプルなかわいい絵でギャグや日常テイストで少しシュールな作品を描く印象があった。鬱ごはんという作品も最高だった。オンノジ、バーナード嬢曰くなどの作品からSFが好きな…